好好拍電影(我が心の香港~映画監督アン・ホイ)

許鞍華、賈樟柯、蕭芳芳、劉徳華侯孝賢、林嘉欣、田壮壮、徐克、張艾嘉、劉天蘭、施南生、李屏賓 文念中(マン・リムチョン):監督 2020年

香港を代表する映画監督のひとり許鞍華(アン・ホイ)を追ったドキュメンタリー。

許鞍華は1947年、中国人の父と日本人の母のもと中国・遼寧鞍山で生まれ、5歳の時に香港に移住。香港大学卒業後1972〜74年にLondon Film Schoolで映画を学び、1975年香港に戻り胡金銓(キン・フー)の元で副導演などを努めた後、TVBに入りテレビドラマを監督。ICAC(活動紹介のため独自に映像制作部門を持っている)、香港電台(ラジオ局だが映像制作部門を持っており、ドキュメンタリーなどの番組を制作している)を経て、1979年に”龍虎山雙屍案”と呼ばれている1970年に起こった事件をもとにした映画《瘋劫》を監督。以降、社会派ドラマ、ホラー、コメディ、ラブストリーなど幅広いジャンルの作品を撮っている。

この映画では、高齢の母との2人暮らしの日常から、撮影現場における厳しい姿、香港への思いなどを映し出している。

許鞍華は好きな監督の一人で、TVB、香港電台、ICAC時代の作品も含めかなりの数を見ている。長い時間にわたってコンスタントに作品を作り出す原動力は一体どこにあるんだろうといつも思っているが、この映画からその一端を垣間見ることができる。そして最後には彼女の香港への想いに涙が出てしまった。

2021.11.09@K's Cinema