智齒(リンボ)

林家棟(ラム・ガートン)、劉雅瑟(リウ・ヤースー)、李淳(メイソン・リー)、池內博之、沈震軒(サミー・サム)、廖子妤(フィッシュ・リウ) 鄭保瑞(ソイ・チェン):監督 2021年

警察学校を卒後したばかりの新米刑事の任凱(李淳)が担当になったのは、片手が切断された女性の変死体事件だった。相棒はいささか強引な捜査をしているように見受けられるベテラン刑事の斬哥(林家棟)。捜査の途中で斬哥は王桃(劉雅瑟)という少女を見つけ執拗に追いかけ回し、必要以上に痛めつけている。斬哥と王桃はどういう関係なのか。そして変死体事件との関係は?そして犯人は?

2021.11.02@よみうりホール(東京国際映画祭

ホワイト・ビルディング(White Building)

ニアン・カヴィッチ:監督 2021年

プノンペンの集合住宅「ホワイト・ビルディング」は老朽化し建物の取り壊しが近づいている。ダンスが趣味の3人の若者のうち1人は、親戚のいるフランスに移民するという。1人の父親はホワイト・ビルディングの住人代表をしているが、住人の意見がまとまらず苦慮している。さらには足の指の傷が悪化している。

以前に観た同じ監督の「昨夜、あなたが微笑んでいた」の方がよりホワイト・ビルディングに寄り添っていたように思う。ただ、カンボジアの若者の行動や、医者を信用しない元彫刻家の父親の姿など、興味深い。

2021.11.01@朝日ホール(東京フィルメックス

中國醫生(アウトブレイク〜武漢奇跡の物語)

張涵予(チャン・ハンユー)、袁泉、朱亞文、李晨、易烊千璽 劉偉強(アンドリュー・ラウ):監督 2021年

生きるためとはいえ、こういう映画を撮ってしまうわけですね、劉偉強。小羊は、《少年的你》(少年の君)の彼だが、ずいぶんと印象が違う。 

2021.10.26@TOHOシネマズ日本橋(2021東京・中国映画週間)

バンコックの夜

加山雄三、張美瑤、星由里子、プリム・プラパポーン、越路吹雪上原謙 千葉泰樹:監督 東宝台湾省電影製片厰・国泰 1966年

ある日、医学部の研究生・津村修一(加山雄三)の元に、バンコックの富豪令嬢・汪美蘭(張美瑤)が、台湾に居る祖父が昔、亡くなった修一の父に世話になったのでお礼を言いたいとやってきて、美蘭と修一は父の墓参りに行った。修一は亡くなった父の友人・原田文之助(上原謙)の援助を受けて大学に進学しており、文之助の娘・正代(星由里子)とは兄妹のように育っていた。正代はピアニストの仕事に生きがいを感じているが、修一のことを密かに思っており、父母も正代と修一が一緒になればいいと考えていた。修一は京都で開かれた学会に出席し、そのついでに正代がピアノ伴奏をする越山好子のコンサートを訪れると隣の席は美蘭で、美蘭と正代が友人であることを知った。この旅で修一と美蘭の距離は縮まり、さらに元は美蘭の家の運転手で今はボクサーになり試合で来日していたアルンの娘が熱帯病で亡くなったのを知って、修一はバンコックに行って熱帯病の研究をしようと思うようになるのだった。しかし、正代の修一への思いを知る美蘭は、台北の祖父の元に行ってしまうのだった。。。

すれ違いのメロドラマで悲恋と言っていいのだが、加山雄三に悲壮感が足りない。やはり加山雄三は「陽の気」の人なんだと思う。越路吹雪が2曲歌を披露するが、随分と勿体無い使われ方に思える。

2021.10.19@ラピュタ阿佐ヶ谷(飛びだせニッポン! 憧れの世界航路)